新たな全国運動の趣旨・目的と当面の課題

攻撃をチャンスに変えて闘う
動労千葉を支援する会事務局長 山本弘行
  
 「国鉄闘争の火を消していいのか」――この訴えに私たちは心の底から賛同し、この絶望的な攻撃をチャンスに変えて闘い抜く決意を固めました。
 失業者が街にあふれ、戦争が指呼の間に迫っている。そういう中で国鉄闘争が終わってしまって本当にいいのか。労組破壊や改憲、戦争への対抗軸として存在してきた、日本の労働運動の中軸に位置する1047名解雇撤回闘争がなくなってしまっていいのか。この決断をしました。
 新自由主義は、23年前の国鉄分割・民営化でその攻撃の口火をきりました。動労千葉は、反合理化・運転保安闘争路線のもとに、2波の決戦ストをたたきつけ、団結を堅持、強化していまに至っています。
 そして再び、彼らが「外注革命」と称する、全面的な外注化攻撃に対して、それを阻止する大変な挑戦に立ち上がり、4月1日にその攻撃の出鼻を見事にくじいた。勝利しています。
 動労千葉とともに、分割・民営化反対を貫き、1047名闘争の解雇撤回を堅持する国鉄労働者が本当にその荒々しい姿を登場させています。国労組合員が大挙してこの全国運動に合流することは間違いない。
 私たちの闘いの物質的基盤は巨大に拡大している。このことを確認する必要があります。新自由主義と対決する新たな壮大な階級的労働運動を全国津々浦々に創出していこうではありませんか。

全国の皆さんに訴えます

1  わたしたちは、本日の集会を出発点として、新自由主義攻撃と対決する新しい労働運動をつくりあげることを展望し、国鉄分割・民営化反対、1047名解雇撤回に向けた全国的な運動をつくりあげることを呼びかけます。

2  今日、この場に参加されたみなさんが中心となって、全国各地に国鉄闘争の火を燃やし続ける共闘組織をつくりあげて下さい。各地域で地区労的な役割も果たしてきた国鉄闘争の共闘組織は多くが今回の「政治決着」によって解散に向かおうとしています。これからは、各地におけるこれまでの闘いの経過を尊重しつつ、動労千葉を支援する会をはじめ、さまざまなかたちをとった地域の共闘組織を私たち自身の手で立ち上げ、あるいは発展させていくことが求められています。
 広く呼びかけ、新たな全国運動の土台となる共闘組織を、年内に全国の職場・地域に立ち上げることを目標とします。

3  解雇撤回闘争には、闘いと生活を支える基金が必要です。「要綱」にもあるように、当面の目標を1億円とするカンパ・基金運動を呼びかけます。
  職場・地域で賛同を組織化します。賛同金は一口毎月1000円とし、当面3000口の組織化を目標とします。
  また、解雇撤回に向けた物資販売運動を全国に広げるとともに、夏期一時金カンパを訴えます。

4  鉄道運輸機構(旧国鉄)およびJR各社に対する解雇撤回に向けた申し入れ・抗議行動を呼びかけます。

5  鉄道運輸機構との裁判闘争を支援します。

 

 閉会のあいさつ

現場での闘いこそが最大の支援
高 英男(全日本建設運輸連帯労組関西地区生コン支部副委員長)

 解雇撤回で闘う動労千葉の争議団、国労闘争団の有志を具体的にどのように支え、ともに闘うのか。目標1億円の基金、金銭的な支援も必要です。しかし、闘いを孤立させないためには現場で闘いを組織する。これ以外に方法はない。
 多くの労働者が、国鉄分割・民営化によって派遣や非正規におとしめられた。闘いの原点は間違いなくここにある。非正規や派遣で労働者の権利を奪い取ることが多くの労働者の怒りを鬱積させている。間違いなくそのことが、動労千葉や国労有志の闘いを盛り上げていくことになると思います。
 レーガン、サッチャー、中曽根が、米管制官組合、英炭坑労働組合、日本の戦闘的労働運動の中心を担っていた国労の解体を狙った。その結果として新自由主義が世界を席巻している。今回の問題は、すぐれて政治的な課題を、世界の労働運動に突きつけています。唯一の武器は、現場での闘いしかない。国鉄分割・民営化との新たな闘いを継続して闘うことは、派遣や未組織という状態に置かれ、労働運動に絶望感を持っている労働者に対して、希望の光を与えるものになるはずです。