労働学校通信

第[期No.04


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次回講座のお知らせ

8月16(土)・9月20日(土) 各13:00〜
 資本主義とはどういう社会か
 講師 鎌倉 孝夫(埼玉大学名誉教授・東日本国際大学教員)
 マルクス主義経済学者。『資本論体系の方法』(日本評論社)、『資本論とマルクス主義』(河出書房新社)、『経済学方法論序説』(弘文堂)、『「国鉄改革」を撃つ〜公共交通の再生』(緑風出版)など著書多数。資本主義社会について全面的、体系的に明らかにする
*16:30より講師を囲んで懇親会を予定いたしております(会費1,000円)

労働学校通信 第4号 (2008.07.10発行)
がんばろう労働者!たたかおう労働組合!ひろげようインターナショナル

闘う相手、闘う手段を

 講座としては共産党宣言を中心とした労働者として、「どう生きていくか」というテーマです。
秋葉原事件。あそこで偶然に殺された人たちの冥福を祈らなければならないけれど、やはりああいうことを二度と起こさないためにはどうしたらいいかと。やはり彼らを団結させ、闘いに立ち上がらせるということ以外にない。
 闘いの場をちゃんと提起していくということがわれわれに課せられている。労働組合をつくって、労働組合に結集して闘うこと。『蟹工船』でどこがよかったのかというと、最後のところで団結して、職制にむかって闘うということがすばらしいと。
 上からものを見る形でこの問題を解決するなんてナンセンスであって、今若い労働者たちがどういう状況におかれているのか、ということについてちゃんと見て、彼らとともに共有し、それでともに闘いに立ち上がるということ。そうしなければこの問題は解決しない。
 逆に言うとわれわれにとってみれば大変な決定的なチャンスが生まれたのではないか。こういう状況をきちっと掌握し、組織化することに成功しなかったら、われわれいくら革命だとかいろんなことを言ってもダメじゃないか。

肚の中に生き様を

 この1週間後に6・29でサミット粉砕闘争が提起されて、動労千葉が呼びかけています。結局サミットというのは、こういう世の中に、世界中をしてしまった、悪の元凶が8人、全部集まるわけ。こいつらに対して、何一つモノを言わない労働運動なんて成り立たない。討論して、なんか解決がつくはずがない。てめえたちがやった、こういうふうにしたのは彼らなんだから。
 労働者が自らの手に権力を掌握しないかぎり、自分たちの力に確信を持って、自分たちが支配階級として登場しないかぎり、いろんな問題は解決しないんだということが、いろんな意味ではっきりしてきたんじゃないか。
 そのための学習だということ。われわれが経験しなかったようなことがあとからあとから起こります。労働者の目で見て、何が足りないのか、何をなすべきかということをきちっと提起していくことが大事じゃないか。
 そういう点で今日から労働者の生き様をはっきりと肚の中に確立する、そういうテーマの講座になると思いますから、今月と来月、ぜひ真剣に集中してがんばっていただきたいと思います。
(代表あいさつから)

ひとりは万人のために 万人はひとりのために

交流の広場−闘いの輪(受講生の声)を随時発行しています

感想文紹介

今回は顧問の話も講師の話も秋葉原の事件と『蟹工船』の話からはじまりましたが、同感です。事件の後で桝添厚労相が今週の国会に日雇派遣を禁止する法案を提出すると発表したように、政府・権力は大あわてです。95年の労問研報告で9割の労働者を非正規職にすると述べて、それが現実に実行されてきました。派遣労働をほとんどの産業に拡大して、派遣会社を肥え太らせてきたことの結果として秋葉原での事件が起きたのです。多くの派遣労働者は加藤という青年と自分は同じ、紙一重の存在と考えています。彼は大型トラックを借りることができたら関自につっこんでバリケード封鎖するつもりだった。中野顧問が述べていたように彼が動労千葉の学校に来ていたら彼は職場で労働組合を組織して資本と闘っていた。彼はそういう存在であり、われわれの仲間なのだ。このように捉えることがものすごく重要で正しい感覚なのだと思いました。
 遊行社の感想文集「『蟹工船』をいかに読んだか」は私も読みましたが、非常におもしろかったです。青年労働者は孤立しているが、団結を求めているのが良くわかりました。
 講義では73年のチリのアジェンデ政権がCIAとチリの軍部によって倒されたのが9・11だというのは忘れていました。「切り開き搾り取る」というのがドイツ語の一つの言葉だということも始めて知りました。プロレタリアという言葉がローマの無産階級からきているというのもはじめて知りました。
 『共産党宣言』は久しく読んでいませんが、今日の講義を聞いてあらためてこれをテキストにして自分がチューターをやる場合は結構むずかしいなということを感じました。最近、職場の仲間や非正規の青年労働者と話をしていて、彼らと学習会をやる場合、何をポイントにして何を焦点にするのかは結構むずかしいと思うからです。浜村の論はスターリンの論そのものですね。生産力主義。自動崩壊論。
●今後の希望
 生産手段、生活手段、生産様式、生産力、階級、私有財産……といった基本的な用語も前提になっていない人もいるので、ある程度説明する必要があるかなと思いました。

労働学校には初めて参加させてもらいました。ちょうど今回『共産党宣言』の学習会を行う予定だったのが延期になったのでよかったと思いました。
@内容的には冒頭の『蟹工船』についてふれ方に感動しました。今の労働現場の状態とその中に希望があると強調しているところがものすごく重要だと思いました。人間が生きていくために闘う方向性を森尾さんの言葉で表現したと思いますが、そこに共感というか、一体感を覚えました。団結し闘う中に私たちの希望があるのだということ、共産党宣言の内容では8分の1ですが、しかし私たちの解放のためにどうするのかということが端的に語られていると思います。
A内容、冒頭に2つのことを確認していますが、社会をどう捉えるのか、どういう社会に生きているのかということをわかりやすく説明していただいたこと。また、この社会は変えられるのだということ、それを担うのはプロレタリアートなのだということが全体とおして理解することができたと思います。自分が理解するということと、他人に理解させることはまた何段階かレベルアップする必要があると思いました。ちょっと一見さまつ的なことについても、脚注を付けたりすることによって理解がしやすくなると思いました。
B共産党のことについては、初めて知ったことですが、生産性向上運動に協力していくことになることはやはり反労働者性が浮き彫りになってくるので、参考になりました。
 希望というより、とにかく現実に結びついた学校であるがゆえに、引きつけられるということなので、今の社会を分析しながら続けていくことだと思います。もっと早く参加することが必要だったと思いました。

☆「労働者階級の解放は全人類を解放し、人類の前史から本史への転換をもたらす」という言葉がとても印象的でした。歴史上、どのようにブルジョア、ブルジョアジーが生み出されてきたのか、権力を握るようになってきたのか、もっとより詳しく知りたいと思いました。
 内側も血まみれ、外側も血まみれでできあがってきたということはわかりました。しかし、このような資本主義はもう終わりにきているということ、労働者が団結すれば、革命を起こせる、このような社会体制を全く変え、共同(共存)の社会に道をひらくことができるということに希望を持ちたいと思います。
 資本主義、新自由主義など、この社会構造によって生きられなくなり、自殺する人や労働者が商品のように扱われ、捨てられている社会など、本当におかしいことだと痛感してきています。
 私自身、この社会でうまく生きて行かれない孤独感、どう生きていったらいいのかと悩み苦しんできたので、今のこのような社会状況の中でも絶望ではなく、希望があることを信じたいと思います。一言一言が興味深く、聞き入っていました。ありがとうございました。

今こそ『共産党宣言』をベストセラーにしよう、宣言の今日的アクチュアリティが終始熱く語られ、もっともっと日々の実践の指針へととぎすませていこうという意欲が高まった。
 ブルジョア社会の成立の歴史と社会的構造の中にこそプロレタリア革命の現実的根拠があることの理解が深まった。城外市民という社会の片隅から支配階級に成り上がったブルジョアジーの歴史的経緯をもっと知りたいと思いました。「これまでの支配階級からではなく、新しく生まれた階級」が権力をとった歴史が、プロレタリアートが権力をとれる一つの歴史的実証として強調されたからです。(もちろん、すでにプロレタリアート自身が権力を握った歴史を持っているわけですが)
 あとは人間のあり方として、共同的に存在することで人間的になれ、解放的になれることを価値観として強力に押し出すこと、歴史的発展の中で奪還することの革命性、また、持ってるやつらはそういうあり方を全部持ってて労働者は何も持っていない、賃金奴隷として食わせてもらうしか生きていけない、人間としてのほこりも何も与えない。そんなブルジョア社会は社会として間違っている。そういうあり方に対する労働者としての怒りをとことんあらわにしていくことが核心だと思いました。
 最後に、ブルジョア社会はプロレタリアを競争させることによってのみ成り立つ。ブルジョアはいかにプロレタリアを分断するかということをひたすら考えている。逆に労働者は団結することでブルジョアジーを倒して権力をとれるんだ。だからわれわれはただひたすら労働者は団結しよう、団結すれば世の中変えられることを訴え続けていくことだと確信しました。

☆『蟹工船』とは現代であるということ、今の青年が労働者の団結の中に希望を見る、秋葉原事件のように労働者の怒りが爆発するように、労働者の怒りと闘いへの熱望は充満している時代なのだと実感しています。
 そのような時代こそ、『共産党宣言』は再び輝きを発する。ある学習会で青年労働者が『宣言』を読んで、「これは自分のことが書いてある!」と感想を出したそうです。まさにそうした本として『宣言』があるのだと思いました。
 その上で、今日の講義を聞いて思ったのは、もう少し現代そのものの書として読んでいく、語っていく、ということが必要なのではないかと思いました。
 確かに、基本的な知識として「階級闘争の歴史」として、唯物史観?のような学習は必要で、むずかしいかもしれないですが、レジュメのp4〜p7の内容などは、まさに現代、新自由主義下の最末期の帝国主義の現実にこそ激しく起こっているし、怒り、回答を求めていると思うのです。それだけ、激しい現実が目の前にあり、『共産党宣言』はそうした現実への変革の道を労働者への展望を示しているのだと考えます。何となく「かつての歴史の話」という感じがしました。(生意気ですみません)
 そして、結論としては、全世界で闘いがまき起こっていることを圧倒的に勝利の展望として語るということだと思います。「苦闘している」「まだまだだ」「60年安保前と同じ」というネガティブな表現は、とりわけ6・29前の今、オルグにならないのではないでしょうか? 何よりもその核心は動労千葉労働運動であり、青年労働者が体制内をぶち破って、プロレタリア独裁に向かった「労働運動の力で革命をやろう」という革命的な労働運動に起ちあがっていることが資本主義の転覆寸前までの危機を強制している。それくらいのことを自分たちは始めている、始めよう!という話を、私自身はやろうと思います。

今回の講義で覚えたことはブルジョア=資本家、ブルジョアジー=資本家階級、プロレタリア=労働者、プロレタリアート=労働者階級という言葉です。次回までに忘れないように頑張って復習します。
 封建社会から資本社会になるまでの経過は20%くらいしか把握できてませんが、ブルジョア社会もかつての封建制社会と同じような状態に陥っている事を知って大変驚きました。遠い遠い未来のような気がしていたので。
 近い将来、どうなるかわからないけど、団結して武器をとって社会を変えていきたいです。そのために次回の講義で私たちプロレタリアがすべきこと、できることをしっかり学んでいきたいと思います。
 その前に、今回理解できなかったところ(内容が……ではなく、言葉の意味がわからず、内容も理解できなかったところ)を何となくでも把握できるよう、マイペースに復習してこようと思います。
 話は変わりますが、歴史の教科書などに「資本主義社会ですよお〜」などとは書かれていませんでしたね……確かに。
●今後の希望
休憩はこまめにお願いします。集中力が続かないので。

おもしろい情勢になってきた!とワクワクします。世界中でストライキが起こり、ほんとうに帝国主義が完全に限界に達していると実感します。
 6・29にむけて朝ビラまきを毎朝やっています。はじめ100枚弱ぐらいだったものが、最近では120枚で足りないようになってきました。韓国では100万人!と呼びかけると、ふり返ってビラを受け取りに来てくれた人もいます。とにかく労働者とたくさん出会いたい、話をしたいとビラまきが楽しくて仕方がない毎日です。
 忙しい朝の出勤時ですが、顔見知りになった人もいます。今後はその人たちと何とか話をしてみたいと思っています。自分の地元から革命を起こしたい、革命をやりたいと心から思っています。

労働者の不安は一生あると思います。リストラされ失業、これからどうしようその不安が秋葉原の事件に出てきていますね。社会の不安(派遣)が一番求人誌に(派遣)求人が多いくらい載っていますが、私も派遣に行ったことがありますが、1時間だけ研修会を受け、その後すぐ「派遣」現場へ行ってくださいと指示があり、わけもわからないまま現場へむかいました。本当に大変な時代だと思う。労働学校は今回初めてですが、団結してたちあがろう、そして社会主義について、勉強していこうと思います。最後のページの社会の変革について勉強していきたいです。

世界の生産諸力がブルジョア的所有諸関係にとって巨大になりすぎてしまった結果の世界恐慌。ブルジョア的な私的所有関係を廃止して、共同所有にすることしか解決の道はない。社会主義社会へ。
 その変革の主体はプロレタリアート。「ブルジョアジーは変革の武器とともに、その武器をとる人々をもつくり出した」←感動的な記述です。
 そのプロレタリアートとは?を次回やるので、楽しみです。“蟹工船の世界へ”です。実践的にやりましょう!!

労働者学習センター事務局
千葉市中央区要町2−8 DC会館 電話 043-222-7207 FAX 043-224-7197

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