労働学校通信

第V期No.07

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次回基礎講座のお知らせ

戦時下の労働運動その2―戦時下の労働者の抵抗意志
講師:伊藤 晃先生(千葉工業大学教授)
11月15日(土)13時〜DC会館
*講座修了後の「懇親会」にもぜひ参加しましょう!( 会 費 1 0 0 0 円 )

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労働学校通信 第7号 (2003.10.10発行)
がんばろう労働者!たたかおう労働組合!ひろげようインターナショナル

代表あいさつ

11月労働者集会へ

今日は労働運動のお話をしたいと思います。8月26日から3日間、自治労の全国大会が行なわれました。ここで自治労中央本部は「21世紀宣言」というものを提案しました。これは自治労の綱領の改定です。
 総評時代、日本の労働組合は一応、階級的労働運動の立場に立って、方法はともかくとして社会主義を実現する。そのことが労働者・労働組合にとって終極の目的であると、綱領に全部謳われていました。
 1989年に連合が結成されて以降、多くの労働組合が権力や資本に迎合していく。労使協調の労働運動になっていくわけですが、綱領はそのままのところが多い。それを自治労として全面的に改定するということです。核心は、今の資本主義体制について賃労働と資本の階級対立から物事を見るということは間違っている、そんな時代は終ったということです。

「奥田ビジョン」の労働組合版

 これはそっくり「奥田ビジョン」の労働組合版といったほうがいい。奥田ビジョンは、労働組合というのは企業・国と一緒になって、企業の未来、国の未来を考えるのが労働組合運動だとはっきり言っています。
労働組合という名前は被さっているけれど、本質は全て戦前の産業報国会的なことをやるということです。
 自治労中央本部は満々たる自信で臨んだけど3分の2に達しなくて否決されました。自治労本部はただちに休会を宣言して、続開大会を9月28日に開くと。

最前線に踊り出る絶好のチャンス

 9月13・14日に国労大会があった、自治労大会、10月連合大会、12月に全逓臨時大会がある。労働組合というのは大会をめぐって激突します。私達は日本の労働運動を本当にまっとうなものにしようという立場で労働学校を開いているし、皆さんも来ているわけです。こういう状況に非常に強い関心を持ってもらいたい。
 80年代後半から日本の労働組合はさしたる闘いもできないまま、あらゆる労働条件・権利を奪われ、激しいリストラにあい、連合=企業内組合の存立基盤が根本から崩れ始めてきている。下から大きな胎動が始まっています。
本当に私達が労働運動の最前線に踊り出る絶好のチャンスが来ていると思います。こういう状況の中でいろいろなことが起こります。11月9日の労働者集会が決定的に重要になる。11月労働者集会は、やはり労働者が団結すればものすごい力を発揮するんだということを示す、その大きなとっかかりにしたいと思います。(代表あいさつから)

ひとりは万人のために 万人はひとりのために

交流の広場−闘いの輪(受講生の声)

感想文紹介

1回目と2回目の両方の講義を聞かせていただきました。たいへん解りやすく説明していただいているとは思いますが、自分ではどれくらいまで理解できたのか不安です。今回の講義では「労働」と「労働力」の違いがよく解りました。それと資本主義が成熟期を向えていて、発展の限界であることや、どんな手段をつかってでも利潤を追求する社会であるという事も解りました。
私の所属している組合でも過去に鎌倉先生が講義していたということで驚きましたが、現在、組合では労働学校は行なっていません。今は職場の仲間とプライベートで勉強を行なっているので、その参考になればということと、ぜひ自分の身につけてこれからの運動の糧になればと思いました。

「資本論」はいまだ読んだことがないのですが、資本と賃労働の関係、擬制性の問題を分かりやすく話していただけ、おもしろく受けることができました。
 特に資本は自分自身に発展の根拠がないこと、労働者こそが社会の主体であること、けれどそれが逆転し、人間の労働するという本質を交換原理にし、人を物のように扱い、しかも資本が発展すればするほど、その資本主義の社会が存立する根拠すら破壊していく時代に、今や入ったんだと熱を込めて語られた点は心に響きました。
 経済学を学ばないと資本主義のからくりは難しく分からないのに、組合がやらなくなっているということ、またフリーターなど若い労働者としても自覚を奪われていくような現状、能力主義など「今、ギリギリの所に来ている」というのは本当にそうだと思います。
 そうした現状と切り合い、たたかいを復権させていくためにも、マルクス主義を武器として身につけていく、そして広めていくことだと気持ちが強まりました。

「労働者階級の視点」ということにこだわってお話しして下さったので、前半はとてもよくわかりました。
 必要な労働は何か、を"結果"ではなく労働過程からとらえるということや、「労働」が帰属しているのが資本家の生産過程である以上、我々が売っているのは「労働」ではなく「労働力」であること。
 それから「低米価・低賃金政策」の話を聞いて、労農連帯の基となる考え方がよくわかりました。階級的な視点から物事を考えないと、本来の敵を敵とわからず、また味方との分断がされてしまうと思います。

本主義とは労働者から労働力を搾取することによって成り立つものだということがわかった。
 われわれ労働者が自らの生活向上をはかるためには、労働者の立場でこの資本主義を打倒していかなければ、本来の意味で労働者の向上はあり得ないということがわかった。
 しかし、資本主義の打倒と簡単にいってもそうはなかなかいかないのも現実です。それは今、われわれが学習しているように、労働者一人一人が現実の社会に飲み込まれることなく、資本主義の労働者的立場からの矛盾を学習することにより、労働者がグローバルに団結し、資本との闘いに立ち上がらなければなし得ないことだと感じました。

労働者学習センター事務局
千葉市中央区要町2−8 DC会館 電話 043-222-7207 FAX 043-224-7197

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