労働学校通信

実践講座
第V期No.03

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第V期労働学校−第3回講座のお知らせ!!
《日時》2003年9月27日(土)13:00〜
《場所》DC会館(JR総武本線東千葉駅前)
《講演》労働法政改悪と終身雇用制の解体
《講師》中野 洋(労働者学習センター代表)
※16:00から懇親会を予定しております PartyCompany(会費1,000)

労働学校通信(実践講座) 第3号 (2003.09.10発行)
がんばろう労働者!たたかおう労働組合!ひろげようインターナショナル

構造改革路線のしめくくりとも言うべき司法改悪!
11月労働者集会の総結集に向け全力を傾注しよう

(労働者学習センター・中野代表あいさつ要旨) 
 鈴木達夫弁護士をお招きして、司法「改革」と治安弾圧というテーマでお話しをしていただきたいと思います。
 ある意味では国鉄から始まった、いわゆる構造改革路線というものの締め括りともいうべき司法改革が、一体れわれ労働運動を担っている者たちにとって、どういうことなのかということをきちっと捉えることは非常に重要じゃないかと思います。
 御案内のように、今日未明(7月26日)イラク特措法という、イラクへ自衛隊を派遣するという法律が、自民党を中心とする与党の強行によって採決に付されるということになりました。まさしくこの156回通常国会はその前から明らかにしておりましたとおりに、きわめて歴史を画する通常国会になりました。御案内のように有事関連3法案は通されましたし、労働基準法を中心とする労働法制の改悪も強行されました。そういう状況の中で、イラクへの自衛隊派遣が強行されたわけであって、御案内のようにイラクは米英の占領下にあるところであって、そこで憲法で定められている条項を完全に無視して、戦争をやっているところに自衛隊を派遣し、米英に与してやるわけですから、文字通り侵略軍隊になります。
 自衛隊を海外に侵略軍隊として派遣するという法律まで準備されているということが、新聞紙上をにぎわせていることを考えますと、明らかにこの日本が戦争を遂行する侵略戦争を行う国家へと大きく変貌しつつあるということをわれわれはしっかり位置づけなければいけないと思いますし、そういう状況の中で労働運動がどうあるべきか、まさに有事法制下の労働運動をどういうふうに進めていくのかということだと思います。有事法制ができたからといって、ただちに発動というふうにはいきません。闘いはむしろこれからだと私は思いますが、そういう状況に入っていくと、ひとつは反対する勢力、特に労働運動、それから革命党派、あるいは市民運動等々に対する治安弾圧の強化という形がまず最初にはじまるというふうに見て間違いないと思います。
 当面は11月の労働者集会への総結集にぜひ皆さんの力をおおいに発揮させてもらう。そういう実践をきちっとやっていくということが必要じゃないかと思います。特に今年の11月は、私たちがサンフランシスコに行きましたから、向こうも来ると思います。ですから今年の労働者集会は、そういう意味では戦争下でもありますし、大資本攻勢に対する闘いもありますし、労働基本権をちゃんと死守する闘いでもありますし、そして反弾圧の闘いであると同時に、もうひとつは国際連帯の闘いであるという、こういうことを大きく打ち出しながら、今の有事法制下の中で、日本の労働者が世界の仲間達とともに逞しく前進していく出発点にしなければいけない。  

ひとりは万人のために 万人はひとりのために

交流の広場−闘いの輪(受講生の声)

◎ 受 講 感 想

●いろんな点で改悪が進んで、一部の人が有利になっていくような気がしました。こわいなあと思います。
●初めに「改革」という言葉にはプラスイメージがつきまとうというお話しがありました。確かに国鉄改革から始まった「改革」はいいことがありませんでした。したがって私たちは権力がやろうとしている改革の中身をよく考え、その危険な中身を多くの人に明らかにして、反対の 闘いに取り組みたいと思います。
●有事立法やイラク特措法など戦争に向けての準備がされていく中で、司法「改革」が大変な改悪であることがよくわかりました。例えば労働委員会制度などについても労働者は弱い立場だから、資本家から守るということでしたが、労働法の改悪で、そういうことはなくなってしまいます。資本家の言いなりに首を切られるという、とんでもないことになると思います。
●労働組合の活動は、私達労働者が働きやすく、よりよい社会に向けての活動です。最近、権力者は治安問題として捉え、様々な弾圧を加えてきています。日教組もかつて刑事弾圧を受けたことがありますが、最近はありません。しかし共謀罪をはじめとして、様々な弾圧が表れています。権力者が労働組合運動を治安問題として捉えていることを見ると、これからの闘いによって治安弾圧がくることがあります。十分考えて取り組んでいきたいと思います。
●とてもわかりやすく、キレのある話しでした。今まで司法とか治安弾圧とかにほとんど目を向けませんでした。何だかとても難しく、面倒くさいことになるかなと先入観があり、とっつきにくい問題でした。でも、国労の仲間が5・27で大量逮捕され、これだけ長期にわたり拘留されているという事実をとってみても、これからもっとこういう問題に目を向けないとヤバイと痛感しました。
●鈴木先生の話しはとてもわかりやすかったと思います。話しのテンポ、内容、整然としていました。確かに司法と聞くと、法律だ。憲法だ。六法全書だと、やたら字の多い回りくどい言い回しをされた文章といったイメージがあり、少し距離のあるもの、といった感想はあります。しかし、司法は日々の生活全部にかかわっているものだとも思います。レジュメの内容はほぼ良かったと思いますが、特に、「共謀」の部分には驚かされました。「黙示の共謀」では、一緒にいただけで、「罪」になり逮捕されるという。団体交渉が脅迫になるという。労働運動のすべてが否定される。こんなものがいいはずがありません。
●労働委員会闘争で、ちょっと司法というものに触れた、さわったことはあります。今日を境に労働運動への治安弾圧〓司法「改革」と強く位置付けし、「最後の要」、「国家戦略」に反対していきたい。現場に持ち帰り、労働運動とからめていきたい。
●怒れる12人・・・を見たことがあり、陪審制にあこがれみたいなものを持っていたのですが、陪審制 といまだされている裁判員制度が全く異なるものであり、また陪審制もいろいろ問題がある制度であることがわかりました。また、亀井静香がなぜ死刑廃止(本質は廃止ではなくて、3年間停止させ、なお終身制の導入は決めている事)と言っているのか、よく理解できなかったのですが、今回の講義でわかりました。
●司法「改革」が労働者に対する治安弾圧であることが明確になり、5・27臨大弾圧の目的も本当に私達闘う労働組合を団結させないために、支配階級の全体重をかけた攻撃なのだということが確認できました。支配階級が団結を解体する攻撃をつぎつぎとかけてくるわけですから、私達はますますこれに勝っていくためにも労働者の団結をつくっていく闘いをやって行かなくてはと思いました。
●裁判員制度の説明はたいへんわかりやすかったです 今まで持っていた疑問がひとつ解決しました。共謀 罪については認識が弱かったので反省して取り組み たいと思います。
●だれが見てもおかしな裁判官が多々見受けられますが、今後は弁護士もものが言えなくなってしまう。裁判官が国の御用裁判官となっている状況が弁護士にも強要される。しょせん、司法も「国家装置」のひとつにすぎないものに全面化されようとしている断じて許してはならない。
●裁判官の腐敗の原因は何か。どうすれば本来の「良心」にしたがって判決を出せるのか。国に雇われた身[最高裁長官(司法)、総理大臣(行政)、衆院議員(立法)、の月給が同じ]で、良心に従った判決が出せるのか?「U裁判官の統制強化」として問題点があげられていますが、どう考えたらよいのでしょうか。
●労働委員会が裁判のようなものになってきつつあると言われていますが、どう考えたらよいのでしょうか。また、使用者側が救済命令に従わなかったり、従う能力がなかったりした場合は、どう救済を求めればよいのでしょうか。

労働者学習センター事務局
千葉市中央区要町2−8 DC会館 電話 043-222-7207 FAX 043-224-7197

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