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12・9「列車防護及び異常発生時に関する緊急申し入れ」
千葉支社団交(申第4号)

12月9日、車両用信号炎管廃止と10月31日に発生した京王線での事件を受けた対応について、千葉支社との団体交渉(申4号)を行った。交渉の概要は以下の通り。

車両用信号炎管廃止の理由

組合 車両用信号炎管を廃止した理由及び根拠は何か。

会社 防護無線が整備されたので車両用信号炎管の廃止を提案した。

組合 防護無線が故障した場合はどうか。

会社 その場合は車両の交換を行う。

防護無線で他社線は止まらない

組合 防護無線で止まるのは自社線だけだ。千葉支社には私鉄との並行部分が何箇所かある。その部分についての考えはどうか。

会社 基本的な列車防護は、携帯用信号炎管を見通しいいところまで行ってたいてもらうことと、軌道短絡機となる。元々、車両用信号炎管は列車防護をする前での停止手配という位置づけだった。私鉄ではこれまで通り列車防護か、指令間でのやり取りで停止手配をかける。

組合 直通の連絡手段はどことつながっているのか。

会社 京成、京葉臨海とも連絡手段はある。いすみ鉄道についても連絡をとって停止させる。

組合 運転士としては緊急停止が必要だ。停止までの時間の見込みはどの程度か。

会社 何分などとは示せない。隣接線に支障していると判断した時点で、防護無線を発報した後、指令に連絡するより先に線路に降りて列車防護を行う。

組合 他社にとってどういう位置づけか。

会社 車両用信号炎管は会社によって無いところもある。ただ炎管が出ていればおかしいと思って止まってもえることもある。基本は列車防護で止める。

組合 本社は「有効ではない可能性がある」と回答した。千葉支社は京成、臨海、いすみに車両用信号炎管の位置づけを説明しているのか。

会社 乗り入れている会社もある。JRにあるものは知らせていた。指令同士の意見交換は定期的にやっている。

組合 今までより安全レベルが明らかに落ちる。レベルを下げることはおかしい。

会社 車両用信号炎管は補助的なものとしてつけてきた。防護無線が整備されたので、安全は保たれるという認識だ。

運転士一人で後方防護ができるのか

組合 ワンマンも回送列車も運転士一人だ。その場合の後方防護はどうなるのか。例えば、京葉臨海と並走している区間で、以前に貨物の荷物が傾いたことがある。

会社 基本は防護無線を発報して指令に連絡し、指令で関係列車の抑止手配をとる。抑止手配が取れなければ列車防護に向かってもらう。

組合 瞬時の防護は降りてやってくれという回答だった。だが、単線ではどちらから来るかわからない。危険ではないのか。本社は「両方に行け」と回答した。現場からすればそうはいかない。

会社 基本的に支障する方向に行って焚いてもらう。隣接線では連絡体制を取っている。

組合 車両用信号炎管があればその場で迅速に防護できる。それで止められる事故もある。取り外すべきではない。

会社 防護無線で補えている。

京王線の事件を受けた対応

組合 10月31日に発生した京王線での事件を受けて、対応に具体的に変化はあるのか。

会社 早急に対応を検討している。SOSボタンは車内の通報装置で各車両にあることを表示している。マイクの表示を付けて車内通話できることを示している。その他、列車走行中に異常事態が発生した場合には、乗務員が防護無線を発報する訓練を行っている。乗務員や駅員にもホームドア取扱いの教育訓練を行っている。

組合 今回、乗客は窓を開けて外に出た。JRの車両は開かない窓もある。場合によっては転落の危険もある。どういう方法を考えているのか。

会社 状況によって異なる。乗客の避難ルート確保を最優先にする。

組合 今回は火災にもなった。誘導の方法などは考えているのか。

会社 SOSボタンを押された時、「急病人」「火災」など状況が確認できれば状況に応じた対応となる。今回のように確認が取れず、複数箇所で押されているというのは通常ではない。その際には止めて、避難ルートを確保する対応としている。

組合 ホームドアは転落防止の安全策だが、今回は車内に閉じ込める原因になった。

会社 通常ならドアと連動しているが、強制的に開ける訓練も駅社員にしている。今後、乗務員区所でも定例訓練で行う。

これまでホームにかからないところで止まれば絶対にドアを開けるなと指導してきた。今回の事態を受けて、緊急時には放送した上でドアを開けて避難ルートを作ることを優先する。ホームから外れている場合のドア開扉も訓練している。放送の強化をまずはやっている。

組合 乗務員自身の安全の確保について、訓練では行っているのか。

会社 これまでも行っている。引き続き対応していく。

組合 地方では無人駅が広がり、駅員がいてもホームにはいない。会社はワンマンを進めようとしている。対策が必要だ。

会社 乗客と自身の身の安全が最優先だ。

組合 「放送強化」という話が出たが、それは車掌が乗っていなければ成り立たない。今回のことを受けて、なおワンマンや自動運転でいいとなるのはおかしい。

会社 引き続き対策を検討し、対策が出た時点で知らせていく。

  以上

組織拡大! 闘う労働組合を歴史の最前線に登場させよう!

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