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突出した競争原理の強調
JR東日本の新計画「グループ経営ビジョン2020」

鉄道事業を実質放棄
▼運輸業以外の収益を4割に

 JR東日本が「グループ経営ビジョン2020−『挑む』」と題する新たな中期経営計画を発表した。これは、これからも徹底して競争原理で突き進むことを前面におしたてた計画だ。
 《競争に勝てる優位性の確保》《不断の創造的破壊》《人口減少社会でも縮小均衡に安住しない持続的成長》《新たな事業の創出》《株主価値の増大》《営業キャッシュフローの増加を重視する経営》等、書かれていることは、ニューフロンティア計画以上に競争原理一本槍で突っ走るということである。
 そして、《(今後10年間で)運輸業以外の収益を全営業収益の4割程度まで引き上げる》としている。鉄道など集客の道具に過ぎないという発想だ。エキナカ事業や電子マネー事業の方がカネ儲けになるということだ。鉄道会社であることがかなぐり捨られようとしている。
 こんな発想で突き進んだら安全は確実に崩壊する。JRは第二の尼崎事故に向けて暴走しはじめている。

不採算線区の廃止・切り捨て

 「カネ儲けが全てだ、鉄道など二の次だ」という経営姿勢は、露骨に次のように言っているところに何よりも端的に示されている。《鉄道として維持することが困難な線区、区間については、鉄道以外の輸送モードの導入も含め、全体としてのサービス水準の維持・向上をめざす》《重厚長大な設備を見直し、その路線が持続可能となる、実情に即した設備へと改善する》───「サービス水準の維持向上」とか「実情に即した設備に改善」とか、キレイな言葉を並べているが、ここで言われていることは、地方幹線・地方ローカル線・不採算線区の廃止・切り捨てを本格的に開始するという宣言に他ならない。  これと裏腹の関係で、鉄道事業では《東京圏と新幹線に経営資源を集中させる》と主張している。この計画は、国鉄分割・民営化の時に強行された地方ローカル線の大規模な廃止に次ぐ、地方切り捨て−全国鉄道網解体攻撃である。
 千葉支社が進めようとしている「東京〜70〜80q圏を全列車を直通運転にする」という計画も、こうした施策の一貫をなすものだ。それは逆に言えば勝浦、館山、銚子方面から千葉への直通列車が無くなることを意味する。70〜80q圏を境に鉄道輸送のあり方を変え、上総一宮・君津・成田・成東以遠の線区を切り捨てようとしているのだ。
 またそれが、全面的な基地統廃合−運輸区化、組織破壊攻撃と一体で進められようとしている。

全面的な業務外注化
▼「ライフサイクル」が突破口

 こうした発想のもとで、鉄道業務のより全面的な業務外注化や徹底した要員−人件費の削減が画策されている。その突破口がライフサイクル攻撃だ。
 すでに駅営業職を非正規職の契約社員に置き換えていく攻撃がどんどん進んでいる。ライフサイクル攻撃はこれを前提として、残る輸送職を基本的に全て運転士からのタライ回しで運用とようという計画だ。JR本社は10年後には1300人もの運転士が駅に出ているというシュミレーションまでやっている。専門職の駅員は全く居なくなる。そうなれば車掌のあり方も含めて全面的に変わらざるをえない。この計画は、これまでのレベルや発想を越えた外注化−大合理化攻撃への道を開くものだ。
 4月以降始まっているエルダー社員制度も、行き詰っている業務外注化攻撃を一挙にエスカレートさせることを狙ったものだ。今後65歳までの雇用延長が避けられない状況の中で、それをも利用して高齢者を低賃金労働者として動員し、併せて外注化を全面的に拡大していくという卑劣な攻撃が画策されている。
 「転落事故防止」をタテマエとして山手線でのホームドアの設置工事が行われているが、これも車掌の省略・廃止を目的としたものであるのは明らかだ。
 しかも、《人事・賃金制度の戦略的見直し》などという言い方で人事や賃金の在り方も全て変えるとしている。

 安全を犠牲にし、現場で働く労働者を犠牲にして利益だけが追求されている。尼崎事故や羽越線事故を起こして多くの乗客の生命を奪い、レール破断が多発し、工事ミスや信号機故障、車両故障、変電所火災等が頻発しているというのに、今のJRは反省するということを完全に忘れ、企業の論理、競争原理だけで突進しようとしている。闘いなくして安全なし。絶対にこんなことを許してはならない。

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