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幕張構内事故
不当処分を許すな!
構内の安全対策を求めて争議行為の予告通知を提出(5/8)

 5月8日、動労千葉は、幕張構内事故をふまえ、ATSの設置をはじめとした構内の安全対策の実施を求めて、厚生労働省、中央労働委員会に争議行為の予告通知を行なった。解決を求めている主な要求は次のとおりである。事故責任の転嫁
−不当処分を許すな。全組合員の力で事故を起こした仲間を守りぬこう。自らの足元で起きたこの事故をあいまいにしないことこそ、最も大切な第2の尼崎事故を許さない闘いだ。

1.幕張車両センターをはじめとした各構内入換信号機に対し、早急にATS直下地上子を設置すること。
 とくに入換作業が頻繁に行なわれる箇所については優先的に実施すること。
2. 南引き上げ線について、洗浄機の始動ランプの点灯によってつり込まれる危険性があるので改善すること。
3.各番線の入換信号機の有効長について、257系車両は車両長が長く、入換信号機との余裕距離がない箇所があるので改善すること。
4.「日1」の指示業務と、管理者(構内助役)による指示業務の責任区分を明確化すること。
5.構内入換業務について「1通告、1作業」が基本であると考えるが、会社の考え方を明らかにすること。
6.朝の点呼後、10時頃までの間について、入換作業等が輻輳し、安全な作業をする上で、要員上無理が生じているので改善すること。
7.仕業検査業務と構内入換業務という全く違う業務の融合化は、輻輳した業務に追われる状況のなかで、安全が疎かになりやすいので、中止すること。
8.入換信号機について、停止信号時の視認性向上のため、右下一灯を赤色現示とすること。
9.構内運転業務の外注化計画を中止すること。

線路改善の闘いも未だこれから

 左の写真は、内房線・千倉駅2番線の千葉方の枕木である。現場からの報告で寄せられた写真だが、枕木が完全に朽ち果て、原型をとどめていない。こうした箇所は千倉駅ばかりでなく他にもある。
 レールの締結ボルトが脱落したまま長い間放置されている箇所など無数にあると言ってもいい状況だ。われわれは直ちに枕木交換等を行なうよう申し入れているが、これまでの交渉のなかでも、回答はつねに「安全上特に問題がある状態ではない」と言い張るというものであった。枕木1本、ボルト1本で直ちに危険なわけではないというのだ。
 こういうことが平然と言えるとは、JRは鉄道事業者としての自負やプライドすら失ってしまったということだ。仮に、直ちに危険ではないとしても、鉄道事業者だとするなら、口が避けても言ってはならないことがあるはずだ。安全はコツコツと地道な努力を積み重ねることを止めたときに確実にむしばまれ、いつか尼崎のような大惨事に行き着く。
 最大の問題は、枕木が朽ちていること、レールが異常磨耗していること、締結ボルトがヌケ落ちていることについてJRは知らないわけではないということだ。現場の労働者は、まる投げ的に外注化され、巡回周期が大幅に延伸された状況のなかでも、必死に安全を守る努力をし、報告をあげている。しかし、あまりに行き過ぎた要員削減やコストカット政策の下で、保守する体制が無くなってしまっていることである。だから「たかが枕木1本」「ボルト1本」という発想でいつまでも放置されることになる。
 輸送の大混乱をもたらした線路の隆起問題も、わずか2ヵ月余りの間に、同じことをやって同じ過ちを3回も繰り返すというのはあまりに異常だ。その一方、現場の声は処分をもって徹底して封殺する。こんなことを繰り返していたら間違いなく第2の尼崎事故に行き着く。

大失業と戦争の時代に通用する新しい世代の動労千葉を創りあげよう!
 
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