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「シニア制度」差別事件(第二次申立)第1回審問行われる

田  中
委員長

 
が不当労働行為性を証言
 

面談時の組合所属確認や再雇用試験の結果等からも明らかだ

 2月14日、15時から千葉県地方労働委員会において、「シニア制度」差別事件の審問が行なわれ、組合側証人として田中委員長に対する組合側主尋問が行なわれた。
 本件は、今年度の「シニア制度」に基づく再雇用について、動労千葉に所属しているということを理由にその機会を拒否された伊藤さん、斎藤さん、前田さん、後藤さんの4名が昨年11月に新たに救済申し立てを行なったものだ。

シニア制度前までは63歳まで再雇用されていた
 田中委員長に対する主尋問ではまず、「シニア制度」が導入される以前の千葉車両整備での60歳以降の取り扱いについて証言し、本人が希望すれば63歳までは再雇用されていた事実があること、実際に千葉車両整備では新聞の折り込み広告等で常時要員を公募している状況であり、到底申立人らを排除する条件になかったことを明らかにした。
 次に、昨年4月から5月にかけて行なわれた再雇用の希望を確認する面談の内容について証言した。面談の中では、対象者の自己申告書の内容を確認し、その上で組合所属を確認して「動労千葉」だと答えると担当者から「シニア制度は協定に基づくので、動労千葉は対象にならない」と回答されるている事実を明らかにし、こうした面談でのやりとりは60歳定年以降年金が満額支給にならないという状況の中で、今後の生活を考えている当該労働者にとって、深刻な影響を与えていることを訴えた。

試験結果からも組合差別は明らか
 さらに、こうした「シニア制度」による面談が行なわれる状況の中で、当該組合員の中から脱退者が出ている状況を明らかにし、この「シニア制度」が動労千葉に対する組織破壊攻撃として行なわれている事実を明らかにした。また、今年度の再雇用試験の結果については、次のとおり内容を明らかにした。


対象者数 104名
希望者数 83名
受験者数 76名
不合格者数 5名

 とくに、不合格になっている部分の組合所属の内訳は、未加入(元動労千葉)2名、国労2名、鉄産労1名となっており、明らかな組合所属による差別が行なわれている事実を明らかにした。

業務外注化を狙った本部役員2名の強制配転
 また、「シニア制度」の一体で進められようとしている検修・構内業務の外注化をめぐる問題について証言し、昨年末までに電気・設備関係の業務委託が強行され、その結果300名に及ぶ要員削減が行なわれ、今後は検修・構内業務の外注化が焦点になること、そしてその攻撃の第一弾として昨年末の繁沢副委員長、長田組織部長の強制配転が行なわれたことを証言した。
 とくに本部役員2名の強制配転は、外注化をめぐる攻防の焦点となる幕張電車区が、動労千葉が過半数を占める職場で、このままでは外注化が進められないと考えた会社側が、職場の団結を破壊するために行なったものであり、明らかな組織破壊攻撃であるとの証言を行なった。

労働者の生活を人質にする、卑劣な制度だ!
 最後に、昨年度に続いて2年連続で再雇用の機会から排除されてるという不当労働行為が行なわれているという状況について、40年間、国鉄−JRをとおして鉄道で一生懸命働いてきたにもかかわらず、年金が満額支給されないことを盾に当該労働者の生活を人質にするような形で、60歳定年を目前にして組合所属による差別をすること自体絶対に許せないことであること、しかも、他の会社の再雇用制度を見ても、採用試験を行なうなどというところは全くないなど、JR東日本の再雇用制度は到底認められない、卑劣極まりない制度であることを訴え、証言を終了した
 次回は、3月12日、10時から、田中委員長に対する会社側反対尋問と、申立人である斎藤勇さんに対する組合側主尋問、会社側反対尋問が行なわれ、当日もって結審する予定となっている。
 「シニア制度」から不当に排除された浅野さん、三平さん、羽鳥さん、伊藤さん、斎藤さん、前田さん、後藤さんの7名を守りぬき、本件労働委員会闘争に勝利しよう!