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千葉支社は労働条件を改善しろ 申22号交渉報告 Vol.2

 ダイ改に向けた労働条件改善を求める団交は、7月13日の基本要求に引き続き、16日からは各支部の要求に基づく交渉が展開され、職場での具体的な問題点・要求に関する議論が千葉支社との間で行われた。今号以降、各支部から出された問題点等について交渉の報告を行う。

津田沼支部】
〜あまりにも「いびつ」な行路の持ち方〜
 [習志野運輸区関係]では、分割・民営化を前後して東京に移管されていた業務について、あまりにもいびつな行路の持ち方であったため、昨年では約2000キロの業務を千葉に「逆移管」してきた経緯があるることから、今年の業務移管についての考え方を質したところ、千葉支社は「今年度から60歳まで3年間期間が延びたため、東京での運転士の需給調整を行う必要がない」として、今回については業務移管は行われないとの考え方を明らかにしてきた。
 しかし、朝ラッシュ時間帯に千葉方面から東京に、夕方には逆の形で集中的に乗客を運ぶという輸送形態にも関わらず、東京8割、千葉2割という業務の持ち方では必然的に行路の作成等についても限界がくることは明らかだ。
 動労千葉は、こうしたあまりにも非効率が明白な状況を解消し、労働条件の改善を図るためにも、東京から千葉への業務移管を今後も継続するように千葉支社に強く要求した。

「常時遅れていることは認識」−千葉支社回答−
 行路の問題では、34行路713Cが中野1番線に到着後入区となるが、新運転台に向かう途中で入換信号機が開通し、しかも後続の列車が接近しているために慌てることが多い行路のとなっている。また、この713Cの後続列車の、33行路737Cについては、先行の713Cが入区してから入線するため、2分程度の開通待ちになることが常態化している状況だ。結局、中野での折り返し時間の設定に問題があることは間違いなく、千葉支社も「常時遅れていることは認識している」と回答せざるを得ない状況だ。
 また、25行路1639Cから1830Bへの交替時間についても4分では到底足りないことが明らかである以上、早急に改善する必要がある。
 一方、現在、女性車掌4名が乗務しているが、10月には新たに配属される予定となっている。
 しかし宿泊設備の問題等については一向に改善されておらず、現在でも「限定交番」として運用しているのが実情だ。しかも、見習等がいる場合には寝室が足りないという状況になっており、早急に寝室等の改善が必要た。千葉支社も「寝室を増やす方向で検討している」と回答えざるを得ず、組合としても早急な改善を要求した。
 
【DL業務関係】
「今年度は運転士2名を養成」−千葉支社回答−
 [DL運転業務関係]では、とくに今後の運転士の要請が重大な問題となっている。現在千葉運転区では18名の運転士により、予備に5名を交互におりる形でDL業務を担当している。しかし、DL業務のうち館山の工臨などで1日のうちに5名の運転士を使うような業務になった場合、当然予備だけでは足りないため交番組のDL担当運転士をわざわざ外して乗務させるということが常態化しているのだ。
 こうしたことから、これまでもことあるごとにDL運転士の養成を要求してきた。これについて千葉支社は「今年度は平成採用の運転士2名について宇都宮で車種転換を行っており、年度内にはDL業務に就かせたい」との回答を行ってきた。今後の養成計画についても、「今年度のペースで行いたい」との考え方を明らかにしてきた。
 しかし、実際にDL業務を運営する場合では、ECの見習を付けてしまことがあり、このため当初の18名での運用ができなくなるため残るDL運転士への負担が増えるため、DLを担当する運転士に見習を付けることは中止するべきことを要求してきた。
 しかし、一方でいくら運転士を養成しても、これを指導する体制が全くできていないという深刻な問題もある。現在の体制は「限定」の指導員がいるだけで、実際に問題が発生した場合に本線で全くハンドルを握ることができないなど、重大な問題となっている。これについて千葉支社は「運転士の数が増えてくればその中から指導員を作ることができる」と回答しているが、それまでの間はどうするのかは全く明らかにされていない。

全区間入れる運転士は極少数!
 また、DL業務については、各線区にそれぞれ入ることになるが、これまでは18名の内1名しか全線区に入る運転士がいなかったため、必然的に特定の運転士に負担がかかる状況であった。こうした不均等な状況を早急に是正するようにこれまでも要求してきたが、これについて千葉支社は「動労千葉からの要請もあり、これまでに久留里線なで4名入れるようになった」と回答してきた。
 しかそ、実際には特定の行路しか乗らない設定になっていたり、見習が終わっても時間が経ちすぎて改めて訓練が必要になるなど、悪循環となっている状況から、余裕がある場合には2人乗務にするなどの検討を要求してきた。
 この他に、新小岩駅での詰所の設置、機関車への冷房の設置、入換作業について作業直前に指示されることから、事前に作業指示が行われる作業体制の確立等を求めてきた。