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現車訓練拒否問題で団交

千葉運転区−退区後3分しかないからと定例訓練を拒否

 6月13日、15時から、千葉支社において、「定例訓練」に関する団体交渉が行われた。
 今回の問題は、千葉運転区において、6月の交番が発表された時点で、6月24日の公休日に現車の定例訓練が指定されていたことから、15日の55行路終了後を希望したところ、「10時7分の退区では10時10分の訓練開始に間に合わない」として現車訓練を拒否するという事態が発生したことから、千葉支社に対して申19号をもって訓練を拒否した根拠等を明らかにするように申し入れたものである。

管理者が依頼すればだれでも点呼をとれる?

 交渉の席上千葉支社は、今回現車訓練を拒否した理由について「電留線に集合し、点呼をとるのでは間に合わない場合があるためには別の日を指定することがある」「東部8番線までは6〜7分かかる」として、結局勤務終了後から開始まで3分では徒歩時間が足りないために現車訓練を拒否したというのだ。
 しかし、この問題では、現地でに集合して現車訓練を行う場合、誰が点呼をとるのか、どこで着替えるのか、徒歩時間が少ないというのであれば徒歩時間が労働時間としてカウントされているのかなど、多くの問題が発生してくる。点呼の問題で言えば、点呼の問題で言えば、実際には指導員が現車訓練を行う場所で出席を確認するだけになっているが、本来であれば一旦勤務を終了し、その後に枠外であらためて訓練という業務を行うのであるから、点呼が必要になるのは当たり前だ。
 この点に関して千葉支社は「指示された業務に関して把握するということであり、管理者でなくとも管理者から依頼されて点呼を行うことができる」という回答を行ってきた。しかし、これでは何のために管理者がいるのか、会社の就業規則で定めた指揮命令系統からいっても全く理由にならない回答だ。『運転取扱心得』の中でも「係員を監督する職にあるある者」が「執務開始前に点呼を行い」と記してある。「監督する職にある者」とは管理者以外いないということになるのだ。
 また、休日などに訓練に参加する場合、現地集合ということであればどこで着替えるのかその場所を指定しなければならないが、それすらも行われていないことを考えると全く矛盾した回答だと言わなければならない。

別の運転士には退区後3分で現車訓練を指定

 ところが、この問題が発生した後に明らかになった事実として、別の運転士には退区時間3分後に現車訓練を指定していたのだ。具体的には、6月7日、DL業務の181行路が12時57分に退区時間となっていて、その3分後の13時から現車訓練が指定されていたのだ。この指定は、前記のように休日から変更したものではなく、交番発表時から指定されていたものであり、千葉運転区の管理者が承知していて指定したものに他ならない。
 このように、一方では現車訓練開始時間まで3分しかないから間に合わないと言って訓練を拒否しておきながら、もう一方においては同じように3分しかないにもかかわらず現車訓練を指定するなど、現場管理者の資質の問題も重大な問題と言わなければならない。
 動労千葉のこうした事実の指摘に対して千葉支社は、「動労千葉の指摘を参考にしながら、区の中でキチンと訓練ができるように検討する」との見解を明らかにしてきた。

区で一旦集合してから現車訓練を行え

 そして、最も重大な問題は、現車訓練のあり方そのものだ。問題は、現地集合などというやり方で現車訓練を行っているために徒歩時間や点呼、着替えの問題などが発生し、現車訓練を拒否するなどということが起きるのだ。そうであるならば千葉運転区内の訓練室に集合し、訓練の内容の説明等を行ってから現車訓練を行えば、何ら問題なく行えるのだ。
 動労千葉は、こうした千葉支社の対応に対して、一旦区で集合し、その後現車訓練を行うような形をとるように要求し、交渉を終了した。