労働学校通信

第9期No.03


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次回講座のお知らせ

6月20日(土)・7月18日(土) 各13:00〜
 ◆賃労働と資本
 講師 天野 浩二(社会問題研究家)
 賃労働と資本の非和解的対立、ここが階級的労働運動路線の核心である。
*16:30より講師を囲んで懇親会を予定いたしております(会費1,000円)

労働学校通信 第3号 (2009.06.10発行)
がんばろう労働者!たたかおう労働組合!ひろげようインターナショナル

『甦る労働組合』

 前回は、学習センター事務局の伊藤えりかさんの方から、彼女独特の立場からやってもらいました。感想文を見ても、今、労働組合という存在がいかに端っこに置かれているのかということが分かりました。例えば、連合だとか全労連だとか、いろいろ労働組合があるわけですけれど、ほとんどみんな知らない人が多い。存在すらも良く分からない。どこに存在しているのかということも分からない。だけど、日本にはわれわれが対象としている労働組合というのは、結構あると。その労働組合がどういう形で動いているのかという、そういうところから『甦る労働組合』を解き明かすと、非常にこれは好評です。
 今日は、いわば『甦る労働組合』の核心と言いますか、今日、大変な100年に一回と言われている世界的な規模での大恐慌のなかで、一体労働者はどういうふうにしなければいけないのかということ。とりわけ、日本の労働者階級が「何をなすべきか」ということを軸に据えて、きわめて実践的に提起をされると思います。そういう立場で聞いていただきたいと思います。

労働学校の任務

 学生に加えられている攻撃を、われわれは今、世の中のきわめて象徴的な出来事として、きちっととらえて、これに加えられた弾圧に対して全力を挙げて闘わなければならないと考えます。
 もうすでに、動労千葉としてもこの学生に対する攻撃、弾圧に対して、今までは「学生、ガンバレ」というような感じだったんですけど、これはもう捨て置けないということで、労働者も学生と一緒になってこの暴虐非道な攻撃をはね返して闘っていくということを決定しました。
 来るべき6月14日−15日、連続闘争として設定しました。われわれ労働者が法政に向かって抗議闘争をやるということを決めました。そういう状況の中で昨日(5・15)の出来事が起こっているということです。  このことをちゃんと捉えて、今の世の中はそういう状況なんだ、ということを正しく、その背景には何があるんだ、ということを勉強すること。 
 これが、この労働学校の任務なんですね。もう一つは、これに対して、どうしたらうち破っていくのかということも、ここで勉強していくという一つの任務です、特にそのことを軸にしてやりたいと思います。
(代表あいさつから)

ひとりは万人のために 万人はひとりのために

交流の広場−闘いの輪(受講生の声)を随時発行しています

感想文紹介

☆〈第一講義〉中野洋顧問
 中野顧問の提起を聞いていて、われわれが今、何を考え、何をしなければならないかが、いつも鮮明に語られていることに深く感動します。
 一つは、1929年を超える大恐慌の時代であり、資本主義の終わりが始まり、革命情勢なんだということ。例えば1929年の大恐慌のアメリカでは失業者がデモをしたこと。
 二つは、日本に目を移し、派遣労働者が大量に首を切られているすさまじい現実があること。失業者連盟をつくるべきだと痛切に考えていること。そして解雇されても就労闘争にとり組み、貫徹すること。そういう団結ができたら、警察権力の弾圧が襲いかかってくるが、そうしたらしめたものだ。
 もうひとつ、戦争を担うのは労働者だが、戦争を阻止するのも労働者だという提起の意味は深いと思いました。
〈メイン講義〉田中委員長
 『新版 甦る労働組合』をふまえた前回の伊藤えりかさんの講義につづいて、「マルクス主義と労働組合」をテーマにしての提起でしたが、非常にすぐれた内容で強く迫るものがありました。動労千葉の今や国際的連帯を推進する先駆的で中軸に存在し、しかも労働現場の実践の30年を超える偉大な蓄積と、労働者の団結を守りぬいた〈勝利の苦闘〉にふまえて、実に自信と確信にあふれていました。
 一つは労働者とは何か、労働者の団結とは何であり、いかに原則的に闘うかを感動的に学びました。二つは、前中野委員長の経験と蓄積を、田中現委員長の指導力と個性によってひきつがれ、今ひとつの田中委員長の『甦る労働組合』が語られていることを心から嬉しく感じました。

☆前回の講義、『動労千葉労働運動とは』につづいての今回、“分割・民営化と国鉄労働運動”。あわせてとても充実しました。今回は、再度分割・民営化との闘いの20年を含む、動労千葉誕生と形成の過程を振る変えるなかで、労働者の勝利とは、解放とは、そしてマルクス主義の実践とはどうあるべきか、とらえ直せる機会を与えられたと思っています。
 三里塚の開港阻止決戦を前後する動労千葉のジェット闘争の時分から動労千葉を応援してきた立場でいますが、その闘いと軌を一に生きてきたんだとあらためて実感します。
 思いでの核心は85年11・29ストの貫徹。そのうえでその反動の20年を生き抜き、今、勝利者として時代の劈頭に立っているということが感動的です。講義の冒頭、「現代の課題としての国鉄分割・民営化攻撃」とありましたが、まさにそのとおりです。戦後階級関係のなれの果ての現在、すべては分・民との闘いの影響の下にあって、未決着です。
 国鉄分割・民営化攻撃が全社会にかけられてこようとしている今、勝利者としてのわれわれは、全社会に“動労千葉”を建設し、全社会でもっとデカイ規模で11・29ストをぶちかましましょう。
 田中委員長の講義は、先頭に立たれる指導者の苦闘がよく表現されていました。とても共感を覚えました。悩むこと。腹を決めること。労働運動はかくあるべし、現場での苦闘を教えられたことも大きかったです。
 マルクス主義の実践とはよく言いますが、資本との闘いを非妥協的につらぬく中でに培った団結のことなんですね。この力があれば、どんな闘いにも勝利できると確信します。

☆レーガンがストライキに参加した人たちを雇用させないとか、サッチャーがストライキ参加者に生活保護を出さないようにしたとか、そこまでひどいことをやったのかと知って、怒りがわいた。法政大学で今やられていることとまったく同じだと思った。全世界の総労働者数の6割18億人が雇用契約も社会保障もない労働を行っていることを知って、世界中の労働者が団結できると確信した。
 連合がいかに反労働者的存在なのかということが分かった。「こうと決めたらやり尽くす。うまくいったり、いかなかったり」という言葉が心に染みた。
 動労千葉の可能性は、ありふれた労働組合だからだというのが「そうか!」と思いました。

☆こんなに楽しい授業なら、もっと早く受ければよかったと思いました。田中委員長の話も中野顧問の話もとってもおもしろかったです。
 中野顧問の、「今はストライキの時期ではないんだ!大量首切りの時にやると資本の側はどうぞとなる。今は、首を切られたら、そこに居すわる、出ていかない闘いをする。そして逮捕されて飯を食わせてもらえ」。なんてやわらかな発想なのだろうと思いました。でもそれは長い蓄積と経験に裏打ちされた自信なのだと思います。
 なぜ闘うことが出来たのかということに対しての中で、
1 時代認識
2 実践
3 団結
4 資本との非和解的な闘い
5 指導部が日和らなかった
 この5つはこれからの闘いのなかでも貫き通されることだと思います。
特に(1)で、しかし「国−−」というのは一面だということの中に、大変だけれど人間的な信頼関係や日常的な付き合いが大事なんだということを知らされました。

☆中野さんの4大産別の意義の話は具体的でわかりやすかったです。戦前は戦争動員の拠点であったのが、戦後労働運動の拠点になったことは重要だと思う。
 法大当局、国鉄当局、権力、資本、体制内は全部許しがたい。怒りにたえない。奴らは「企業(当局)が社会の主人公」で、労働者や学生は従うものだと思っていやがる。新自由主義の攻撃だ。これに対して法律や当局に依拠する(期待する)のではなく、団結にのみ依拠して闘いぬくこと。力関係が一切を決めるということで、怒りを組織化の力に変えていきたい。
 田中委員長の話は、自分は動労千葉のように闘えているだろうか、というとらえ返しを迫るもので、客観的に聞ける話ではありません。動労千葉のように闘う決意です。
 日々の職場闘争、日常的な組合員との討論、人間関係の形成が、時代認識や路線の重要性の上で、あらためて重要だと思いました。
 中野さんが『動労千葉29号』で、「資本主義は人間を悪くする」と言っていますが、労働運動は資本によって破壊されてきた人間関係を取り戻すというか、人間的共同性を作りあげていくためにも重要だということだと思います。敵=帝国主義と闘いながら、人間性を奪還していく自己解放闘争だと思います。
 分割・民営化で解雇されたことで、人材活用センターに活動家が飛ばされても、職場に残って闘うことができた、という話はすごいと思った。職場での団結形成、資本との力関係、すべて職場・生産点の攻防で決まるというのがよく分かりました。

☆革命にとって、今日、最大の問題は「労働組合」であるという点で〈国鉄分割・民営化とは何だったのか〉を、今日、あらためてやったのはすごく良かった!と思います。
・当時のブルジョアジー、その政治委員会、そのイデオローグが何を考えて分割・民営化を死活をかけて貫徹したのかの本音の中に本質が鮮明です。すごく分かりやすい!
 @中曽根発言でありA加藤ェの「……行政改革ができなかったとすればもうあとは革命しかありません」
・総評解体→連合結成と労組幹部のあり様は“目からウロコ”です。南米のアジェンデ政権“解体”をはじめ、“米の裏庭”と言われた各国の社会運動を潰してきた先兵はAFL−CIOだと言われてきた(2000年「9・11」が起こった時に、南米の労働者は1973年「9・11」を忘れるな!を強調していましたが)が、帝国主義日本の労働貴族たちがやったことも同じだったんですね。(アジアに対して)
・DCの第1波ストライキとその前後の津田沼支部の闘いが生々しく語られ(はじめて聞くことばかり)すごく良かったです。(組合員が何を考えていたのか、『俺鉄T』にもなかった生々しいことが聞けてよかったです)
・最大の総括点は二波のストライキの当時とほとんどまったく変わらない団結を維持したまま、22年間、きていること。「民営化」に立ち向かって生き残った唯一の(世界的にも)組合であるという点。その結果として、民営化という国策、解決を言う資本家の悲願がまったく達成できずに来て、かつ、ついに全階級の決起、反撃(=革命)へと点火できるところまで来ていること!!

☆国鉄民営化問題当時、私が働いていた会社は小さな会社で、労働組合もなく、あまり関心がなかったように思います。
 今日の講義を受けていて、自分の知識の少なさを思い知らされました。大変だったろうなでは済まされないくらい苦労の連続だったと思います。私も2月28日付で派遣会社を解雇され、○○ユニオンと出会いました。労働運動の知識としては、まったく無いに等しい状況ですが、次回以降も労働学校に参加して少しでも多く知識を吸収したいと思います。

☆さまざまな思い出がありました。しかし今、現場でどう組織化を進めるかと悩んでいますが、大きなヒントがあり、さらに職場の仲間と討議を進めます。
 とくに(2)「労働組合はいかにあるべきか」問い続けた実践は、私たちの職場でどうあったかと自分で再度、問いかけたいと思っています。とくに、道州制導入、人事評価攻撃、一時金や賃金削減、強労働、職場民営化攻撃、国家動員攻撃……と激しい攻撃の渦中にあって、大変に役だった話でした。

☆今日の講演を、自分の職場の同僚をどうオルグしようかと考えながら聞いていました。まず、@道州制攻撃の中で、自分たちもこれまでのように働き続けることはできない(攻撃の激しさ)A実際に、国鉄でとんでもない(それまでの常識を覆すような)ことが行われたというリアル!Bそしてその攻撃とガチで闘ってきた動労千葉の存在!&現労働組合執行部の体たらくC労働組合、労働運動こそ戦争か革命かをめぐる決戦場であることD賃金奴隷制の廃止&労働者の団結で社会を回す、マルクス主義というストレートでシンプルな、今日の講演そのものに自分が空気入るのだから、あれこれ悩まず、この内容で(でも、いっしょに考えるというスタンスで)話をしようと思います。その一歩がなかなか踏み出せずに来た。
 あとは、自分たちにかけられた攻撃をよりリアルにつかむために、道州制攻撃、新自由主義攻撃が医療に対してどのようにかけられているのかをもう少し分析したいと思います。(医療経営コンサルタントが書いた新時代の病院経営的な本が今、たくさん出版されている!)
 動労千葉の物販オルグを自分もやってみたいと思います。

☆私は今回初めて参加させてもらい、良かったと思います。労働組合に今年2月6日に入り、まだ日も浅いですが、クビにされた怒りもあり、団結することは、○○ユニオンで頑張っています。このことで国鉄民営化反対の意味がわかります。学生の不当逮捕許されない。
 これから1年間、学習したいと思いますので、よろしくお願いします。

☆労働者はこれから何をやるべきか、明確にすることが大切だと思う。いかにして資本主義に立ち向かうのかを話し合うべきだと感じました。
 これからは、1つ、団結。2つ、行動。3つ、後退はせず前進。

☆本日は初めて労働学校に年休を取り参加しました。国鉄分割・民営化について、話を聞いていて、辛かったことが懐かしいような、今まで、よく頑張ってこれたなって思いました。
 自分が動労千葉の組合員で良かった、50歳を過ぎて、あらためて闘争心もふつふつと沸いてきました。

労働者学習センター事務局
千葉市中央区要町2−8 DC会館 電話 043-222-7207 FAX 043-224-7197

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