労働学校通信

実践講座
第Y期No.02


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第Y期労働学校−第3回講座のお知らせ!
8月26日(土) 13:00〜
 韓国労働運動の歴史とたたかい
 講師 金 元重(千葉商科大学教授)
※16:00から懇親会を予定しております (会費1,000)
労働学校通信(実践講座) 第2号 (2006.06.12発行)
がんばろう労働者!たたかおう労働組合!ひろげようインターナショナル

9条改憲の問題が労働者の闘いの大きな焦点!
06〜07年日本の労働者の未来を決する年となる

 (労働者学習センター・中野代表挨拶要旨)
 今年の実践編はいろいろ大変で、国会でも共謀罪が審議入りだというふうに言われている。これは治安弾圧法としては戦後最大でしょう。相談しただけで罪になっちゃうんだから。それどころか、国民投票法、教育基本法改悪ね、こういう憲法を軸とする基本法案を改悪というより、大きく変えようとしている。来年には、もしかしたら憲法9条というところまで、手がつくかもわかんないという状況でしょう。さらにこれは今の腐敗しきった政治の中でも、例えば格差社会が拡大しているというようなことを平気で言っている。小泉は格差社会はいいことだと言っている。だから格差社会容認論でしょう。だいたい20%の人間が平均年収200万以下になったと総理府が発表しているから、これは大変な状況だよね。
 これはもっとひどくなりますね。今度は公務員の行政改革促進法というのが通って、市場テスト法案だとか衆議院を通ってしまった。それで公務員関係、特に自治労だとか日教組だとか、こういう労働者に対する激しい攻撃がこれから起こってくるでしょう。根本はそういう労働組合の実体、例えば自治労、日教組みたいな存在をつぶしちゃうということだよ。
 そういう攻防がこれから大きな焦点となると思うけど、その問題と、今日の演題である憲法改悪問題、9条改憲の問題、これをどういうふうに労働者の闘いの大きな焦点にしていくのかということが、今年から来年の最大のテーマになると思うよね。
 それに則した実践編ですから、憲法改悪反対闘争の第一歩としたいと。憲法改悪の恐るべき意図をちゃんと理解し、危機だけど敵にも弱点はあるんだということをちゃんと両方覚える。資本主義体制の最大の弱さは、労働者がいなければ何も動かないということなんだよ。06年、07年という日本の労働者の未来を決する年となると思うので、ぜひ悔いの残らないような闘い方、生き方をしなければいけない。

ひとりは万人のために 万人はひとりのために

交流の広場−闘いの輪(受講生の声)

◎ 受講感想・感想編

●自民党新憲法草案と国民投票法案の反動性を学習して、これは自民党(日本ブルジョアジー)による反革命クーデターだと強く感じた。また、現在の日本国憲法もブルジョアジーの産物であることも強く感じた。将来的には労働者階級の側からの憲法「人民共和国憲法?」も対置していかなければならないと思った。
●私も護憲派の論理「絶対に譲れない非武装中立論等々」で対決することはできないと思います。また、私達に近い人達に本当の意味で理解してもらえないと考えます。先生のおっしゃる労働者階級の論理としてはイ・ロ・ハと3点並べていらっしゃいますが、これはレーニンが提起した「帝国主義を内乱に転化せよ」という立場で説明しきれなければならないとおっしゃっているのでしょうか。私は、これを言い切ること、理解してもらえることができないような気持ちで本日の講演を受け止めましたが、いかがでしょうか。
●知識や情報を持たず「無知」でいることは大変恐ろしいことであると感じました。これだけ多くの情報が流されている中で、一人で「正しい情報」を集めることも大変困難であると感じます。
 正直、あまり政治というものに興味を持てないでいました。どうでもいい内容に時間を割き、じっくり吟味しなくてはならないようなことを即決してしまうような政治。半分諦めのような思いもあったと思います。今回の講義では、「あー。政治家たちは自分たちのやりやすいような環境をつくろうとしているのだな」ということを感じました。これ以上、政治家(=国民の代表と言われてはいますが……)たちが勝手になんでもかんでも思いのとおり動ける体制ができてしまったら、政治ってなんのためにあるのか?ということがわからなくなってしまいます。
 国民自体の存在価値がなくなってしまいます。自分たちの存在を守るためにも、この法案には反対していくべきであると感じました。
●国民投票法案については、恥ずかしい話ですが、クローズアップされている憲法9条のことくらいしか知りませんでした。それだけでもとんでもない話だと思っていましたが、各所にとんでもない我々労働者に縛りをかけ、政治家、ブルジョアジーの都合の良いようにし、周りの国々に対しても危機感を与える改憲攻撃だということが認識できました。
 このような法案を通してしまっては日本の労働者は苦しむだけでなく、「日本の労働者は何をしているんだ!」とアジアを含め他の国からの信用もなくなってしまいます。国会でこの法案が通る前に、なんとかこの悪法を周りで話し合い、阻止するように頑張りたいと思います。
●憲法が「革命」と切り離せない問題であるという論は、一般的な講演や学習会では聞けないことであり、鈴木先生の話はとてもするどいと思いました。確かに成立過程や性格から考えると、そういう認識を持つべきだと思います。
 また、この改憲攻撃に対してあらゆる立場の人達が起ちあがって阻止していかなければならないが、労働者がやはり起ちあがらないと阻止できないんだということを提起されたと思いますが、あらためて核心的なことだと思いました。
 さらに中曽根が20年前から国鉄を解体するところからはじまり、改憲までの道筋をつくってきたことは、本当に許せないと同時に、攻撃の凄まじさを実感しているところです。
●国民投票法の恐ろしさを知りました。こんなにも恐ろしい法律だとは知りませんでした。これを阻止しなければ憲法改悪阻止の運動は難しくなってしまうでしょう。まさにまったなしだと思いました。
●昨年の基礎編に続き、実践編ということで、この1年また千葉の地に通い、学習に励みたいと思いますので、よろしくお願いします。
 今回のテーマで結論的に言って鈴木先生、さすがに弁護士だけあって話がうまく、節々にポイントや核心点をわかりやすく説明してくれました。自分なりにこの改憲攻撃のおそろしさ、核心点が十分理解できたと思います。
●1)「かけねなしに憲法というのは革命の話なんですよ」という第一声。なぜ「憲法改正国民投票法案」がここまで悪法なのか。それは今、自民党がやろうとしているのが改憲ないしは新しい憲法をつくるためのクーデターだからだ。だから基本的人権、思想、信条の自由、一切を抑え込む法案が準備されているのだとの指摘に納得。
2)9条2項を抹殺し、別のものにすることが改憲のポイント。攻撃の焦点をとらえての日弁連の議論、会長選挙の闘い方は、全国の地域、職場、学園などでもやりきるべき闘い方だと思います。
 “王道はなし’’と語られましたが、国民投票法案について「くり上がった憲法改悪阻止決戦なのだ」と徹底的に持ち込み、議論していくこと、それが今、全力でやるべきこと。この憲法改正国民投票法案をとらえて、それが敵のクーデター策動であるからこそ、労働者階級の革命を対置して闘うというあり方が求められている。
3)提起されたように@国家とは何か、抽象的にとらえるのではなく、労働者と対立し、常に具体的に権力としてあらわれるものであることをつかみ、A帝国主義国家としてとらえきること(帝国主義という言葉を、その実体を暴露するものとして使いきる)Bそして労働者を分断し、からめとるために襲いかかる排外主義と必死に闘い、国際的な共同闘争を実現し、共通の敵、帝国主義を打ち倒していくのだ、と。
●絶対的な正義・正論はこういうことなのか、戦争がなくなれば人々は幸福になれるのか、賛成する部分もあり、疑問に思う部分もあり、自分の性分にあった部分で納得するしかないのだろうか。
●自公民から出された意法改正案、特に自民党による新憲法草案9条2項の問題・96条の項等、改憲の中身たるやまさに許せるものではない。日本がふたたび帝国主義として侵略戦争に出ていくという、こういう改憲、これを国民投票法案という名称、国民全体で投票をすれば問題がないのではないかともっていくイデオロギー、まさにここに一番敵の思惑があるのではないか。もう一度、国民投票法案という本質をつかみ、このなかみのおそろしさ、われわれ労働者、労働組合が党派闘争をして徹底的に議論して、労働者が団結を固め、憲法改悪阻止・国民投票法案粉砕の闘いに決起していかなければならないと思います。
●先週の基礎講座でも同様でしたが、資本主義とは資本家に都合の良い国家にするための物であると気づかされました。つい最近までの自分自身もそうでしたが、このような内容を知らない人も多いと思われ、国民投票法案の目的にしても真意を理解すれば、大半の人が反対するのでは? では具体的にどう理解してもらうのか……大きな課題だと思います。
●国民投票法案を粉々に打ち砕く、非国民革命行動提起の授業で空気が入りました。
 今回の私のゲットしたヒント&ヒラメキ!!!
@中曽根発言の反転発言こそ、こっち側の言葉だ。
A国家防衛権なるものは、侵略戦争の口実。
(1)世界第2位の軍事力を持ち、世界第1位と今のところ手を組んでいる日本が「攻められて来たら……」なんて、あまりにもアジアの人々に対し恥ずかし.い感覚だと思う→事実を教えよう。
(2)国家を守る必要なんて微塵もないじゃん。だって国家こそ倒さないと生きていけないよ! →という私達労働者階級がなんたる存在で国家っていうのは何なのかを明確にしようっと!!
B朴さんの発言で目が覚めた。国民投票法案が通ったら、この人たちはいました発言もできないんだ!!→うちの職場の具体的なある人(私が思いついたのは職場でこの間、「自分は在日だから活動はしたくない。だけど私を政治的活動から排除しているのはあなた達日本人だ」と言っていた某医師が、共に具体的行動も共にして起ちあがる心強い仲間として立ち上がる心強い仲間として変化した人……私もその人にとても影響されて変化してきましたが)に、国民投票法案が通ったら……ということを発言してもらおう。
C敵はぶっ飛んで、クーデターなんじゃ!!こっちはもっと鋭くならにゃならん!
●「難しかった」……でも難しいと言っていられないんですよね。私自身の中身をつくっていかなければいけないとギリギリ歯ぎしりをしてしまいました。周りにこの凄まじさを暴露していくには、恐るべき事態を正しく見て私が強くなって確信を持っていかなければ……。国民投票法案は絶対許してはいけない!! 憲法を改憲させてはいけない!!本当にすさまじい攻撃ですね。勝負の時、憲法に守られて生きてきた私の責任として、子供達の未来を行き止まりにさせないために立ち上がりたい。
●はじめに家族会連続講座として参加させていただきましておじゃましてすみませんでした。
 日々超忙しい24時間を過ごしているんだという言い訳の中で、性格上せっかちな私は、人の話を最後まで聞かず、途中で口をはさんでしまったり、自分本位な勝手な解釈をしてしまう毎日です。本日、鈴木講師の講義を受けている中で、これはいかん!と思いました。たとえば新憲法草案を現憲法のほんのわずかな表現の違いの中に大きな落とし穴があるんだと気づかせていただきました。やはり相手の言葉はきちっと最後の「。」まで聞いて、そのあと正しい判断をすることがとても大切なことだと教えていただきありがとうございました。
 冒頭に顧問がおっしゃっていましたが、敵の弱点を見つけることがとても大切なことで悔いの残らない生き方、闘い方をするには断固改憲には反対し思想表現の自由な日本、そして平和な日本をめざすため、まずはクレオに結集致します。
●政府はもっともらしい言い回しで、用意周到に国民をだまして、戦争への道を進もうとしていることに背筋の凍る思いがした。何故そんなに戦争がしたいのだろう。先生のおっしゃる通り、今止めなければ大変なことになると思う。無知な自分も反省しなければと思った。子供達の明るい未来のためにも。
●完全に自分が勉強不足であることを思い知らされました。日々の組合活動に埋没し、新憲法草案の細部に注意を払うのがおろそかになっていました。
 あらためて国民投票法、改憲(改悪)の超弩級の反動性、反労働者性を認識し、しっかりと自分の最重要課題にしていくこととします。
●国民投票法案は戒厳令という言い方に対して、本当にそうだと思いました。こんな法案が通ったら大変なことになるということがよく分かりました。
 それにしても政府の攻撃は非常にきたないやり方だと思います。正々堂々と正面からかかってこいと言いたい。こういうやり方でなければ勝ち目がないと思っているのでしょう。僕もそうだろうと思いますが。
 ここまでコソコソしたことしかできないこと自体が、敵の攻撃がどんなに不正な事かを自分から白状しているようなものだと思います。絶対に負けてたまるかと思います。
●国民投票法案は改めて改憲のための支配者、ブルジョアジー側のむき出しの暴力そのものと感じました。この恐ろしさは、改憲が何のために必要なのか、資本主義とは何なのか、「資本主義社会の中では本当の社会の構造は覆い隠されている」ということなどが分からないと、はっきり感じられないのかもしれない、とも思いました。
●初めての受講です。国民投票法反対が改憲反対とどうつながっているか、また国民投票法案がいかに自由な言論をおさえようとしているか分かりました。
 気になったのは2つの点です。
@自衛隊を含め軍備に反対する=侵略戦争に反対する=すべての戦争は自衛を口実にしていても実は侵略戦争なのですべての戦争に反対する、なのでしょうが、労働者階級が階級闘争のために武装するのは必要に応じて良しと考えているのでしょうか?(武装した労働者階級という言葉が気になったので)
A労働者階級の独裁→権力を握ったとたんに労働者ではなくなってしまうのでは? ソ連が本当の社会主義でなくなったのはトロッキーが負けたからといった問題ではなく、必然的なものではなかったか。我々人類はまだ、民主主義をつくり守る方法を知っているとは言えないのでは?

労働者学習センター事務局
千葉市中央区要町2−8 DC会館 電話 043-222-7207 FAX 043-224-7197

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