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大飯原発再稼働許すな!

 野田政権は、大飯原発(福井県)再稼働に向け急ピッチで踏み切ろうとしている。橋下大阪市長ら周辺首長の関西広域連合が「容認」した(5/30)ことに勢いづいて、今週にも再稼働の決定予定だった。
 しかし、地元はもとより全国から抗議が殺到し、京都、滋賀の両首長はあらためて「限定的稼働」などという再提言を出し、民主党内からも国会議員117人の「慎重対応」の嘆願書が出されるなど、揺れに揺れている。決定は来週に延期された。

 「うわべだけの脱原発」―橋下
 橋下は、「うわべや建前だけの論理をいっていてもしょうがない」と自らの「脱原発」がしょせん「うわべ」であり、「建前」であったことを自己暴露した。そもそも橋下は、4月末に藤村官房長官と会見した際に、「再稼働というなら電力需給不足の具体的な数値を出すべきだ」などと、自ら再稼働への道筋を「提案」していた輩だ。これを受けるかのように関西電力は「15%不足する」などとあり得ない数値を提出し、経済界に圧力をかけた。まるで出来レースだ。こんな二枚舌の連中を許すことはできない。

 でたらめな再稼働へのシナリオ
 しかも、この間次々と再稼働に向けたシナリオが進められ、その「自作・自演」ぶりが暴露されている。5月28日に出された国のエネルギー政策を見直す審議会(経産省)の結論も原発依存度の選択肢4つ(0%、15%、20〜25%、比率を決めない)であり、半数を原発依存が占め(そのためには今の老朽化した原発をも稼働させなければ実現できず、早速、美浜原発2号機の40年超え運転を容認する方針が決定された)、またストレステストを行うのは日立、東芝、三菱重工などの原子炉メーカーだ。さらにその結果を審査する専門家意見聴取会、原子力委員会などの委員(この間マスコミなどに登場していた御用学者、大学教授など)は多額の「寄付金」を原子力関連企業から受けていたことも暴露されている。原子力安全委員会そのものが、そもそも93年に「全電源喪失の対策不用」とする根拠を電力会社に「作文」するように指示していたことも暴露された。福島第一原発事故は、まさにこのことによって起きたのだ!

利益がすべて
 「再稼働と電気料金値上げしかない」―JR東海会長・葛西
 原子力政策のすべてがこうしたウソとペテンで大金をバックに運営されてきたということだ。彼らは、大飯原発の再稼働を突破口になんとか原発を温存し、他の原発も再稼働させようと必死になっている。
 JR東海会長の葛西敏之は、「再稼働がリーダーの使命」(産経新聞5/29付)と、原発の継続をまたぞろ主張している。いわく「国民生活の維持すべてが原発の速やかな再稼働による経済力の維持という一本の蜘蛛の糸にぶら下がっている」しかも「災害の復旧や被災者への支援はもちろんのこと」と、原発による経済力のみがそれを支えるかのようなウソをいい、さらに「民意など分かりはしない」「綺麗事を清算して…無傷の原発は最大限動かさなければならない」「コストダウンは電気料金で回収するしかない」と、再稼働と電気料値上げを貫けと野田政権に迫っているのだ。葛西は、そもそも昨年の5月、まだ多くの人々が原発から逃げ惑っているさなかに「リスクを承知の上でそれを克服・制御する国民的覚悟が必要だ」などとうそぶいた輩だ。彼らの主張はただ一つ。「利益がすべてだ。人々の安全、命・生活は二の次だ」ということだ。新自由主義政策の極致ともいうべき原子力政策に断を下そう! 大飯原発再稼働を絶対に許すな! 新自由主義を打ち倒す労働運動を! 6・10国鉄集会へ結集し、すべての原発を廃炉に!


大失業と戦争の時代に通用する新しい世代の動労千葉を創りあげよう!
 
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