DC通信No.201

2014/6/29

DC通信目次 

委 員 会 宣 言

 本日われわれは、DC会館において第71回定期委員会を開催し、1047名解雇撤回、業務外注化・貨物賃下げ攻撃粉砕、反合・運転保安確立、組織拡大、反動安倍政権打倒に向けた新たな闘いの方針を決定した。
 われわれは、外注化、運転保安確立に向けた5・2CTSストライキと、国鉄闘争全国運動6・8全国集会の成功をもって、新たな挑戦を開始している。
 車両検修の経験がまったくない者に仕業検査をさせる。外注化によって、長い歴史の中で培われてきたものが全部否定され、安全が破壊されようとしている。このままでは間違いなく重大事故が起きる。その時にいっさいの責任を転嫁され犠牲になるのは現場の労働者だ。われわれは、「CTSの労働者を犠牲にするな!」と訴えて5・2ストに立ち上がることを通して、外注化のアキレス腱が安全問題にあること、JR本体と一体でCTSに働く仲間たちを組織できたときに、外注化は現実に粉砕できることをあらためて自覚した。闘いの実践的展望が見えてきたのだ。CTSの仲間たちの動労千葉への結集が始まろうとしている。外注化攻撃に立ち向かう反合・運転保安闘争路線の発展をかちとろう。
 4年前、「国鉄闘争の火を消してはならない」と訴えて始まった国鉄闘争全国運動は、民営化にあたって策定された不採用基準そのものが不当労働行為意志に基づいて作られたものだと認定させる大きな成果をかちとった。6・8集会は、全国運動が影響力を広げ、全体を獲得する求心力をもとうとしていることを示した。そして会場を埋める熱気の中で、最高裁闘争勝利、闘う労働運動の復権に向けて、国鉄闘争全国運動の本格的な発展をかちとるために立ち上がることが全体で確認された。さらに韓国鉄道労組の参加と連帯闘争の始まりは、国際連帯の力で、民営化反対の大闘争を現在の階級攻防の最大の焦点として甦らせる大きな可能性を生み出した。
 安全崩壊、JR貨物の経営破綻というかたちをとって、JR民営化体制の矛盾が爆発的に噴出している。JR北海道の恐るべき現実、京浜東北線川崎駅での衝突脱線事故、貨物では延々と続く賃下げ攻撃と限度をこした要員削減と政府による財政的テコ入れだけが企業を維持する手段になり、それでも経営破綻が拡大し続ける現実は、まさに分割・民営化の崩壊に他ならない。JRは、この危機を鉄道事業の海外展開と文字通り丸投げ的な外注化攻撃のエスカレートと革マル結託体制の最後的清算をもってのりきろうとしている。再び大量退職期が始まろうとしている事態の中でJRをめぐる情勢が激変しようとしている。それは、さらに安全崩壊と団結や労働条件の破壊に拍車をかけるものだ。今こそ、職場に闘う労働組合を甦らせ、運転保安と65歳まで働き続けることのできる労働条件を確立しなければならない。
 来週にも集団的自衛権の行使を認める閣議決定が強行されようとしている。憲法をふみにじって再び戦争への道に踏み出すというのだ。われわれは歴史の分岐点に立っている。世界恐慌が深化し、出口のない危機が、ウクライナで、イラクで、東アジアで、戦争への衝動を生み出そうとしている。安倍政権の手によって、これまでは息をひそめていた反動が一斉に呼び覚まされている。
 さらに安倍政権は、成長戦略と称して社会を丸ごと民営化し、労働時間規制解体や派遣法改悪、限定正社員制度等をもって、総非正規職化、解雇自由化を強行しようとしている。もう限界だ。こんな安倍政権は即刻打倒しなければならない。韓国セウォル号沈没事故、トルコの炭鉱事故など、民営化、規制緩和によって解き放たれた資本の貪欲が無数の人々の生命を奪っている。
 さらに安倍政権は、福島の子供たちが80人も甲状腺癌を発症しているというのに「原発事故とは関係ない」と言い放ち、福島を見殺しにして原発再稼働・原発輸出に突っ走ろうとしている。動労水戸の仲間たちが、果敢に職場からのストライキをもって立ち向かい、歴史的な闘いを挑んでいる。今こそ全ての怒りの声を結集し、労働運動を再生して腐り果てたこの国の政府を倒さなければならない。
 日本における新自由主義の始まりは国鉄の分割・民営化であった。労働運動は後退を強いられ、こんな現実が生み出された。闘わなければ資本から徹底的に攻撃され搾取されることを多くの労働者が身をもって思い知らされた。労働者が資本に対抗できる手段はただ一つ。団結することである。動労千葉とともに闘っている労働者もいる。一人で奮闘している労働者もいる。闘いたくても闘えない労働者もいる。あきらめてしまっている労働者もいる。しかし、この現実は誰もが間違っていると思っている。われわれがなさなければならないことはたった一つだ。全ての力を尽くして怒りの声を集め、組織拡大を実現することだ。JR―CTSを貫く組織拡大を実現し、労働運動を甦らせよう。戦争への道を止めよう。労働者が胸をはって生きていける社会をとり戻そう。
 右、宣言する。
 2014年6月29日
    国鉄千葉動力車労働組合 第71回定期委員会


DC通信目次 DORO-CHIBA